加圧浮上処理装置
廃水を直接下水放流する場合や、生物処理をする場合など、前段処理として、SS、N-hex、COD、BOD等の負荷の軽減化が重要となります。
加圧浮上処理システムは、沈殿法などでは除去が難しい、高濃度油脂や浮上しやすい浮遊物(SS)などの除去にたいへん適しています。また、自然沈降とは違い、処理水の水質を安定させ易いという利点があります。
成田工機株式会社では、分離速度に優れたセトル浮上装置を用いた「全量自吸式加圧ポンプユニット&浮上分離槽セトルシステム」と、視認で凝集点検ができ間違いのない処理水加圧運転を行える「処理水加圧式装置ユニットシステム」の2通りをご提案しています。
全量自吸式加圧ポンプユニット (中継槽付) とは
自吸エアーと共に全量原水加圧ができるポンプ(PFX型)と、自動操作盤や加圧調整タンクなどの機器を組み込んだポンプユニットです。
操作が簡単で、原水の吸い上げや空気の流入・混合が自由に設定でき、吐出圧力や流量調節はバルブ一つで行えます。
特殊な構造とインペラーによりエアコンプレッサー無しで空気を吸い込み、溶解した加圧原水を効率良く造りだします。
安定した運用を行うためには、原水調整槽の水位とユニットの直接吸込揚程は上限水位に近いところに設置する必要があるため、中継槽組込ユニット方式を推奨しています。
中継槽組ユニット方式をとることにり安定運転を確保できます。
既設の生物処理においてN-hex、SS、BOD等の負荷減を必要とする場合の中間処理に最適です。
加圧ポンプPFX型 仕様
型式 | 口径 | 処理能力 (加圧水0.4MPa基準) | 所用動力 (200V,3φ,2P) |
---|---|---|---|
PFX-015 | 32A | 1.5〜2m3/h | 1.5kW |
PFX-022 | 40A | 4〜5.2m3/h | 2.2kW |
PFX-037 | 50A | 9〜13m3/h | 3.7kW |
PFX-055-20 | 65A | 17±1m3/h | 5.5kW |
PFX-055 | 65A | 20〜25m3/h | 5.5kW |
PFX-075 | 80A | 28〜32m3/h | 7.5kW |
PFX-11 | 100A | 40〜50m3/h | 11kW |
加圧ポンプPFX型 標準仕様
- PFXはオイルレスタイプ (PF型はオイルバス型)
- ポンプ:ケーシングFC 要部 SUS製
- 加圧タンク・連絡配管等:SUS304製
※50Hz地域はインバーター仕様
浮上分離槽セトルとは
浮上分離槽セトルは、2つの円錐をフランジ接続した特徴的な形をしたコンパクトな浮上分離槽です。
独自構造である掻き取りスクレーパー(レーキ板)の「回転レーキ落し込み方式」により、分離物質は素早い流速で上昇し、汚泥フロスとなって効率良く排出されます。
沈殿物等は、下部ドレンから容易に排出できます。
臭気対策が必要な場合、密閉カバーの取付も可能です。
浮上分離槽セトルは一体完成品として現地搬入します。
浮上分離槽セトル 仕様
型式 | 容量 | 製品重量 | 処理量 | スイーパー回転減速機 (200V,屋外仕様) |
---|---|---|---|---|
F-1500SM型 | 1.45m3 | 480kg | 1.5〜5m3/h | 0.1kW |
F-2000SM型 | 3.3m3 | 770kg | 5〜11m3/h | 0.1kW |
F-2500SM型 | 6.2m3 | 1250kg | 10〜25m3/h | 0.1kW |
F-3000SM型 | 10.7m3 | 1950kg | 20〜33m3/h | 0.1kW |
F-3400SM型 | 16m3 | 2100kg | 25〜40m3/h | 0.2kW |
F-3500SM型 | 17.9m3 | 2200kg | 30〜50m3/h | 0.2kW |
浮上分離槽セトル
- 本体材質:接液部 SUS304製及び外部はシルバー塗装。脚架台、踊場、手摺等はSS製。
- 処理量は原水の水質・種類と濃度(SS、BOD、N-hex)と共に処理水の行く先、目的による。又、無薬注処理か、薬注凝集(薬注の種類)かにより設定量を定めるものとします。
※スクレーパー動力は、液質によって変更になる場合があります。